☆つぐない

☆つぐない 6

 ←真央ちゃん引退(T^T)そしてお返事。 →40度だよ!!そしてお返事。
★多少性描写が含まれます。ご自身の判断でお読みください★


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

総司たちが東京へ戻ってすぐに京都が初めて空襲の標的にされた。
歴史的な文化財が点在しており、何よりも御所がある京都は空襲されない、と噂されていた為住民たちは驚きを隠せなかった。
セイも東京にいた頃に何度か空襲警報の音を聞いて避難したことはあったが直接爆撃を受けるのは初めてで、自分や松本、近所の人たちにも被害はなかったもののその日以来いつ鳴り響くか分からない空襲警報の音に怯える日々を送っていた。

標的にはならない、と言われていた京都まで狙われるということはそれだけ戦況が悪くなっているということだ。
敵国も早く戦争を終わらせたいのだろう。
だからこそ日本に早く敗けを認めるようにここ最近は全国各地で空襲が増えてきたのではないだろうか。

新聞やラジオからは日本が不利だという情報は決して流されない。
それでも政治や国際に詳しくないセイでさえ、そんな風に思うことが多くなった。


幸いその後京都が爆撃されることはなくもうすぐ土方たちが京都にやってくる日にちが近付いた三月初旬。
大学での仕事を終えた松本が血相を変えて家へ戻ってきた。
「叔父様、お帰りなさい。どうかされたんですか...」
松本は言葉を遮るようにセイの肩を掴むと
「セイ、東京へ行け!」
と大声で訴えた。
「え?」
突然の言葉にセイがきょとんとしていると松本は走ってきたせいで乱れた呼吸を整えるように一度、深呼吸をする。
そして、ゆっくりと、自分自身も落ち着かせるようにゆっくりと話し出した。
「あいつが、沖田が徴兵される。さっき大学に電話があった。出発の日にちがちょうど土方が京都に来る日程と被っている。」
セイは言葉を返すことが出来ずに呆然と松本の瞳を見据える。
「沖田を見送ってやってほしい、と土方に言われたんだ。セイ、行ってきてくれねぇか。」
最後は子どもをあやすように優しい声で、いつのまにか溢れたセイの涙を拭いながら松本は困ったように微笑む。
セイはただ、はい、と何度も頷く事しか出来なかった。


その夜幾分落ち着きを取り戻したセイは布団の中で考える。
総司の年齢を考えればこんな日が来るのは驚く事ではない。
きっと今まで声がかからなかったのは発作のお陰なのだろう。
「原因不明の病」が彼を戦地に行かせないようにしてくれていた。
それならば、私と出会った事でその病が治った、と認識されてしまったのならば
私たちは会わない方が良かったのだろうか。

セイは布団の中に潜り込み首を横に振る。

そんなことは、ない。
会わなければ良かっただなんて、そんなことは絶対にない。
総司の健康状態がこんなにすぐに国に伝わるはずがないし、きっと病気だろうと健康だろうと若かろうと年老いていようと、誰でもいいから徴兵せざるおえない理由があって彼は呼ばれたのだ。

敵国なんてなくなってしまえばいい。

ううん。
悪いのはきっと敵国だけではない。
悪いのは、戦争。
戦争なんて、早く終わってしまえばいいのにー。


東京行きの切符を買うにも色々と時間がかかり、結局ぎりぎりの日程になってしまった。
出来るだけ長く、総司と過ごしたかったが一緒にいられるのは一日だけ。
それでもいい。
一日でも、半日でも、一時間でもいいから、側にいたい。
そのあとに訪れる別れの事は、考えないように、心の奥底にしまいこんでセイは東京行きの列車へ乗った。



結局汽車の中では一睡も出来ずに長旅を終えて東京に到着すると休む間もなく住所を頼りに総司が住んでいる土方の診療所へ向かう。
東京に住んでいたとはいえ初めて訪れる土地に、セイは行き交う人たちに道を訪ねながら歩くと診療所に着いた時にはもう夕方にさしかかっていた。

セイは診療所の門の前で大きく深呼吸をすると、大きな扉を押して中に入る。
今日は休診だったのか、診療所はガランとしていて誰も居らずセイは大きな声を出した。
「すみません、どなたかいらっしゃいますか?」
一瞬間が空き、奥の部屋からドタバタと走ってくる音が聞こえて出て来たのは白衣姿の総司。
「えっ...か、神谷さん、どうしてここへ...?」
どうやら土方は総司を驚かせたかったのか、セイが来ることは知らせていなかったようだ。
突然の愛しい人の訪問に総司は顔を真っ赤にさせてオロオロとしている。
「沖田先生、会いたかった...」
セイが総司の胸に飛び込むと総司はその小さな背中を優しく撫でた。
「神谷さん...もしかしてあの、赤紙のこと、聞いたんですか?」
総司の言葉にセイは抱きついたまま頷く。
「....それで、わざわざ来てくれたんですか...?」
セイがまた胸の中で大きく頷くと総司はぎゅうっと力を込めてセイを抱き締めた。
「神谷さん、ありがとう...」
総司の言葉に今度は首を横に振るセイ。
漸くセイが顔をあげるとその大きな瞳からは大粒の涙が溢れている。
「もう、神谷さんは泣き虫ですねぇ...」
総司は優しく頬に伝う涙を拭うとそっと唇を重ねた。
一度重ねてしまったら離すことなんて出来ずに二人は夢中で口付けを交わす。
まるで会えなかった二ヶ月間を埋めるように。
これから会えなくなる時間を、埋めるように。


もう診療時間は終わりだから、と総司はドアの鍵をかけてカーテンを閉めるとセイを奥の部屋へ案内する。
一瞬もセイの手を離さずに自分の部屋へ連れていき、敷きっぱなしだった布団の上にセイを座らせるとまた直ぐに唇を重ねた。
「神谷さん、会いたかった...」
「せんせ...私も...」
口付けの合間から漏れる吐息がどんどん甘くなる。
時折唇を離すと耳元で愛してる、大好き、と愛の言葉を囁く総司にセイの身体はあっという間に熱くなり覚えたばかりの総司の身体が欲しくて、堪らなくなる。
早く先生が欲しい、だなんてそんな事は言える訳もなく、身体中に大事に優しく口付けを送る総司の行為が嬉しいけれど焦れったいような、そんな気持ちでセイも待ちきれずに総司の服を脱がせていった。

京都で初めて出会った夜、何度も何度も愛し合ったけれど、やはり部屋の外の二人が気になって思い切りお互いを求められなかった気がする。
お互い初めて行う行為に緊張もしていたのかもしれない。
でも今日は会えなかった二ヶ月間、何度も何度も夢にまで見た身体に、快楽に、誰に遠慮することもなく恥ずかしさも忘れて互いを求め合った。
自分の身体で、気持ちいい、と甘い声をあげてくれるセイが愛しくて愛しくて、夢中で総司がその小さな身体を突き上げればあっという間に快楽の頂点が見えてきてしまう。
「神谷、さん...もう、いきそう...!」
まだまだ繋がっていたいのに、と名残惜しい気持ちで総司がセイから自身を引き抜こうとするとセイが総司の身体をぎゅっと強い力で抱き寄せた。
「せ、んせ...そのまま、中に出して...」
「え、でも...」
総司が躊躇するとセイがにこりと微笑む。
そして総司の頭を引き寄せるとセイから唇を重ねて舌を絡めた。
その気持ちよさに総司は我慢出来ずにそのままセイの中へ全てを放つ。
最後の一滴まで流し込んでもまだ互いを求めて離れられずにそのまま抱き合って息を整えているとセイがちゅっと今度は総司の額に口付けを送った。
まだ整いきらない荒い息を飲み込みながら総司は顔をあげると柔らかなセイの唇を奪う。
優しく舌を絡め合っているとそれだけで総司の半身は力を取り戻し、セイの中はますます潤った。
「あの...本当に中に出しちゃって、大丈夫ですか....?」
総司はそっと唇を離すとセイの髪を撫で、何を今更、と自分で思いながら問いかける。
セイは一瞬瞳を大きくさせるとクスクス笑った。
セイが笑うとまだ繋がっている部分から振動が伝わってなんだかくすぐったい。
「いいんです。...先生の赤ちゃんなら、いつでも大歓迎です。」
セイのその言葉に総司は涙が出そうになってしまう。

セイと一緒になって、子どもをたくさん作って、時には喧嘩もするかもしれない。それでも夜にはこうして抱き合って仲直りをして。
一緒に診療所を開くのもいいかもしれない。
土方に負けないくらいの頼りにされる医者になってみせる。
そして一緒に年齢を重ねて、たくさん孫を抱っこしたい。
何度も何度も口付けをして、
ずっと、ずっと隣で手を繋いでいたい。



「神谷さん、必ず迎えに来ますから...」
総司はそう囁くともう一度二人で快楽の頂点に向かうべく律動を再開させる。
セイは総司の言葉に頷くことしかできない。

本当は、言いたいのに。

行かないでって、言いたいのにー。





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雑記や過去作品にも拍手ポチポチコメントもありがとうございました(*^^*)また次回にお返事書かせてくださいね!
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